この世には場を盛り上げるのが上手な人と、盛り上げるのが上手ではない人がいます。
この差は、何なのでしょうか?もって生まれた才能なのでしょうか?
違います。
その差の理由は、【持っている話題(小ネタ)の引き出しの多さ】です。
こういった小ネタは、持っていて損はありません。
どうせ提供するのであれば、「この人知的だな」「この人といると勉強になるな」というイメージを与えられる小ネタを複数準備しておいて、場の雰囲気に応じて出し入れできれば、あなたも立派な盛り上げ上手になれるはずです。
この記事では、「知的にみえる小ネタシリーズ」として、話題の小ネタを書いていきたいと思います。
ここまで出ているのに、最後の単語が出てこない…
会話の中で
「ここまで出てきているのに…」
といって喉元あたりに手を持ってきている人を見たことがありませんか?
また
「顔や職業や出会った場所はわかるのに、その人の名前だけが思い出せない…」
という事は誰しも一度は経験があると思います。
これらの「あと少しが出てこない」といった現象は、記憶のプロセスが上手くいっていない時に起こる現象です。
記憶のプロセスは【覚える】【保存する】【引き出す】の3つからなっています。
わかっているけど肝心なことが出てこない場合は、この【引き出す】というプロセスが上手くいっていない事から生じます。
【もの忘れ】という現象は、加齢とともに、加速度的に増えてきます。しかしいくつになっても記憶力のしっかりしている人もたくさんいます。
記憶のテクニックについてはこちらの記事を参考にして下さい。
この記事ではこのような場面で少し知的に使える小ネタを紹介していきます。
TOT現象
人や物、地名などの名称を思い出そうとする際に、文字の一部や似ている単語しか思い出 せない現象
を、心理学用語で TOT(Tip of The Tongue)現象と 言います。
記憶が「喉まで出かかっているのに思い出せない」試験とかでよく起こる現象を心理学用語で『TOT現象』って呼ぶんだけど、
お、思い出せない〜〜(ToT)泣
で覚えられるから、TOT現象というワードに対してTOT現象はあまり起きないという心底どうでもいい話をしてそろそろ私は布団に入る
— もにゃ (@Monyaizumi) April 23, 2019
【舌先現象】つまり舌の先までその言葉が出かかっているのに、思い出せない現象です。
日常におこる「あるある」には必ず現象名が存在します。
その時に「〇〇さん!今の状態TOT現象ですね(笑)」ってサラッと言えれば、思い出せない事をフォローしつつ、少し知的を演出できるのではないでしょうか?
使用時には、くれぐれも嫌味にならないように注意してください。
そして、よく似た表現でこういうのもあります。
ベイカー・ベイカーパラドックス
とても変な名前ですが、由来を知れば納得の現象です。
こちらもTOT現象と同じように、記憶のプロセスエラーによって生じる現象すが、TOT現象よりも少し限定的な使い方をされます。
思い出せない対象が【ある単語】だったものが【人物名】に限定されたとき、この【ベイカーベイカーパラドックス】という表現を使用します。
由来としては、
「パン屋(baker)のベイカー(baker)さんを思い浮かべる時に
この人がパン屋(ベイカー)だということは思い出せるのに
肝心の名前(ベイカー)が思い出せないことがある。」
事が由来となった名称です。
ベイカーベイカーパラドックス【baker-baker paradox】〔心〕ある人物を思い浮かべた時、その人の容姿、職業、人柄、口癖などは思い出せるのに、名前が思い出せない現象。《その人がパン屋という所まで思い出せるのに、ベイカーという名前が思い出せないというジョークから》
— 単語はかせBot (@BotHakase) August 20, 2023
私たちは【人物名】よりその人の【職業名】の方が覚えやすくなっています。
なぜかというと、【人物名】から連想される情報は少ない(あって芸能人の同姓とか?)が【職業名】からは連想される情報(関連情報)が多いから生じるのだそうです。
ここに記憶力を高めるヒントもあります。
この圧倒的な関連情報の差によって、【職業名】は思い出せるのに【人物名】が思い出せないという矛盾(パラドックス)が生じるのです。
まとめ
興味のある人はこの【TOT現象】と【ベイカーベイカーパラドックス】を調べてみても面白いと思いますが、私は、会話の中で使える小ネタとして浅い知識でもよいので、数多く持っておくことを推奨します。
文中にも書きましたが、日常の「あるある」には現象名が存在します。
そこに会話のヒントがあり、日常的に起こりうることについてその名前を知っている事はとても知的に見えます。
あなたの会話が知的になる、その一助になれれば幸いです。