家事は誰かがしなければなりません。ほとんどの家庭では奥様がやっているご家庭が多いのではないでしょうか?
多くのアンケートでは、2021年のパパの家事への参加率は約3割で育児参加率は4割と言われています。2016年よりは10%以上伸びており、パパの家事・育児参加率は上がってきているようです。
これ自体は素晴らしいことですし。これからも伸びてくるでしょうし、そうなることを望みます。
されどまだ3割程度しか参加していないのも、これまた事実。ほとんどは奥様が担っているのが現実です。
夫婦円満、家庭円満にとって、夫婦の協力は必要不可欠です。
ここではどうせやるなら、何をどのようにやるべきかを、パパ・ママ目線で考えていきたいと思います。
家事の分担について
【家事を分担する】という言葉をよく目にしますし、分担することが良いことのような風潮がありますが、私は断固反対です。
料理は奥様、パパはゴミ出し、のように業務に対して担当を明確にするのは非常にリスキーです。なぜかと言いますと
担当業務が出来ていなかった場合、不和の要因になる。
からです。例えば、良かれと思って手伝っていた【洗濯を干すという作業】それを繰り返すと
洗濯はパパがやるもの
と奥様は認識し、その様に他の家事を段取りします。そうなった場合に、もし出来ていなかった時に奥様の心境を察してください。つまりそういうことです。
出来るならば手伝えばいいのです。手伝える量や回数を増やしていけばいいのです。
私は【家事ヘルプ】というスタンスを推奨します。
奥様からは、非常にずるい考え方だと思いますが、そのスタンスを保てないと、せっかくの心遣いが、無駄どころか、逆に不和の要因となるからです。
このためには奥様の心を推し量るスキルが必要になります。
ゴミ出し
ゴミ出しという家事を勘違いしている人が多いです。かくいう私も大きな勘違いをしていた一人です。
奥様が玄関に置いてくれた、ごみを出勤前に収集場所に持っていく事は【ゴミ出し】とは言えません。
- 地域ごとのごみの回収曜日や日時を把握する
- ゴミ袋をもって、各部屋のごみを回収する
- ゴミ箱以外でごみの置いてある場所把握し回収する。
- 指定のごみ置き場に持っていく
【ごみ出し】にはこれだけの工程が隠れています。
さらに、日によっては段ボールを束ねたり、破砕ごみをまとめたりと大変な作業もあり、朝の出勤前では時間が足りないので、事前に準備しておく必要があるゴミ出しも存在します。
また、ルールをしっかり守っていないと、ご近所との関係悪化の原因にもなる、大切な家事と言えます。
しかしながら、ごみ捨てはパパが担うに相応しい家事の筆頭だと思います。積極的に担うとともに、これについては不定期の【家事ヘルプ】ではなく、上記工程もすべて担う方が良いと思います。
子供がいるご家庭では、お子様と一緒に回収に回ったり、出しに行くのも楽しかったりします。
洗濯
洗濯も毎日行う家事で、パパが担いやすい家事の筆頭です。
しかし、洗濯にも複雑な工程と大きな落とし穴がある事をご存じですか?
これを知ったうえで【家事ヘルプ】をしないと、二度手間三度手間どころか夫婦不和を招くリスクがあります。
- 洗濯ものを分別する。
- 洗濯ものを洗濯機に入れる。
- 洗濯機を必要なメニューで回す。
- 終わったらしわになる前に干す
- 乾いたら取り込む
- 洗濯をたたむ
- 洗濯物を決められた場所に仕舞う
という工程です。この工程は皆さん分かっていると思いますが、ここに隠れている不安要素を考えていきます。
まずは、【洗濯ものを分別する】段階で自動オールOKのご家庭ならば大きな問題はありませんが、
・傷みやすいものをネットに入れる。
・脱水時間を調整する。
・乾燥をするものとしないものを分ける。
などなどは複雑な段取りには要注意です。
また【洗濯物を入れる】という工程に潜む罠は【入れてはいけないものはないか】をチェックすることです。
お子さんのいる場合は、ポケットの中身や、紙類(ポケットティッシュやレシート等)や小石が入っていないか?砂まみれの状態でないか?をチェックする必要があります。
また紙おむつを一緒に洗濯してしまうと、紙類や小石の比ではないほどの大惨事になります。いつ入っているかはわからないので毎回慎重にチェックする必要があります。
また本来洗濯しなければならないものを子供が出していないこともチェックしていないと、二度手間になります。ズボンとパンツを一緒に脱いでそのまま入れててしまって、不十分な洗濯になってしまう。何ていうのもあるあるです。
さらに【たたむ・しまう】の工程についても、それぞれの衣類の畳み方やしまう場所もしっかり確認して行わないと、ぐちゃぐちゃになって、探す手間やどこに行ったか分からなくなり、トラブルになります。
洗濯は全自動洗濯機といっても、すべてお任せとはいかないことを十分に注意して【家事ヘルプ】してください。
掃除
掃除については、リビングや子供部屋の片付けについては、ある程度簡単に行える【家事ヘルプ】ではありますが、台所、トイレ、お風呂、洗面台などは難しさと奥様の求めるレベルに差があり、やったものの納得できずに、やり直しということが発生します。
肝心なことは、【奥様が求めているレベルを把握する】ということです。
ここでズレが生じてしますと、せっかくパパが頑張ってやったのに、奥様は出来に納得いかず、イライラしながらやり直し、という事態になりかねません。
さらにやり直しとなると、初めから自分がやった時より、手間と時間がかかるものです。
このような事態にならないために必要なことが2つあります
- 自分で極めるか、部分担当になるかを夫婦で決める。
- 普段から汚さないことで掃除に協力する。
やると決めたら、トイレ掃除を例にしても、床、マット、壁、便器、棚、ホルダー、消耗品の補充…とたくさんある事を、【全て自分で清掃、管理する】か消耗品の補充だけは自分でやり切るといったように【部分を管理する】ことを宣言して、ともに徹底管理することです。
もう一方は、普段から汚さないように、手洗い場を毎回軽くふく。便器を閉めて流す。とうとう日頃から汚さないために出来るちょっとした行動はありますので、そちらで奥様に貢献することです。
人の掃除が気に入らないほどの奥様であれば、日々の気遣いによる変化は感じてくれるはずです。お子様も巻き込んで汚さない習慣を作ることが、教育の面でもとても良い効果を生みますので、ぜひ取り入れてください。
育児
育児を家事とは少し毛色が違いますが、家の事(家事)と思えば、夫婦で協力して行うべきものです。
パパの育児参加の必要性については別記事で詳しく書いていますので、そちらを読んでみて下さい。
育児ができる時間は限られています。子供の成長を感じられる非常に貴重な時間です。パパ自身も大きく成長させてくれるし、子供から学ぶことはとても大きく、有意義なことです。
育児は大変という既成概念を取り払って、積極的に参加してみると、人生が大きく広がることを体感できると思います。ぜひ積極的に参加して下さい。
その一歩が子供のため、奥様のため、社会のため、何より自分のためになるハズです。
食器洗い
食器洗いも毎日行う、比較的簡単ではありますが、めんどくさい家事の代表です。
料理については奥様が行うことが多いと思いますが、その最後の食器洗いを担うことは、奥様から非常に喜ばれます。夕食後の食器洗いの部分をパパが担ってくれるなら、奥様は他の家事が出来たり、少しホッとできる時間を確保できるからです。
その食器洗いについても、適当にサラッと洗っただけではしっかりと汚れが落ちず、二度手間。手が滑ってお皿を割ってしまったら…です。
我が家は子供が保育園に行けるようになって、奥様が仕事を始めるタイミングで思い切って、キッチンをリフォームし食洗器を導入しました。これで大きくQOLが高まりました。
食洗器は私から提案し、合意の上で導入しました。
あれ?ママが仕事を始めるということは、家事についてママが絶対しなければならないという制約はなくなる。つまり、家事を私がしない理由はなくなるよな…
この場合に発生する上記のリスクを回避するために、「仕事するママが少しでも楽できるように、キッチンをリフォームして食洗器も導入しようと思う」と切り出しました。
隠れた理由があるものの、奥様はとても喜んでくれました。
さらに、日頃の家事に感謝している事を伝えることが出来ました。
お金以上に価値がある買い物だと思っています。
まとめ
今回はパパが家事に積極的に参加することの大切さを考えてきました。
改めて言いますが。
パパが家事をするのは当たり前のことだと思ってほしいです。
難しく考えずに、自分が出来ることを、自分が出来る範囲で行いくらいで良いです。
その範囲を少しずつ、自分本位ではなく、家族本位で増やしていくだけです。
家事への参加を手段として、良い夫婦、良い家族になる、一助になれれば幸いです。